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十味敗毒湯 (じゅうみはいどくとう) |
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★☆☆☆☆
十味敗毒湯は名のとおり十種類の生薬で構成されており、化膿性皮膚疾患、じんましん、湿疹、水虫などを解毒して治します。
漢方薬とはいっても漢(中国)ではなく日本生まれで、かの華岡青洲が創製した薬です。
かねてから「飲みにくい」との評判で、テイスティング前には和漢堂内にも緊張感が高まりました。
煎じ中の臭いも強烈であることが予想されましたが、それもレポートしたかったので、わざと部屋を閉め切った状態で煎じ始めました。
ところが、臭いのために頭がガンガンするとか、頭が重くなってきたとかいう人が出てきたため途中でギブアップして窓を開けることに・・・。どんな臭いか、表現をしにくいのですが、アスファルトの臭いという人もいました!
味は甘くて、苦くて、泥臭く、飲んだ後は舌にしびれ感が残ります。
正直飲みにくい漢方薬ですが、スタッフの中には、「臭いから想像したよりはずっと飲みやすい」「毎日飲むこともできなくはない」という感想の人もいたことを付け加えておきます。
冷やすと甘みが強くなりずっと飲みやすくなります。
後日、テイスティングすることになる温経湯ではさらに厳しいお味となり、十味敗毒湯のときは良かったよね と思えるようになります。
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釣藤散 (ちょうとうさん) |
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★★★☆☆
中国の「類証普済本事方」という書物に「肝厥頭暈を治し,頭目を清める」として記載されている薬です。
慢性頭痛や高血圧の傾向がある方に用いられます。
富山医科薬科大学の研究では、微小循環(目に見えないくらい細い毛細血管など)を改善させるなどの作用が認められていますので、頭目を清めるというのは微小循環改善作用により、頭や目がすっきりとするということなのかもしれません。
朝から頭が痛い(重い)という悩みがあった人がこの薬によって助けられ、毎日を軽やかに迎えられるようになったケースは何度も目にしてきました。
高齢化が進むにつれ出番の増える薬なのでないかと思います。
煎じている間は「草を煮ているなあ」という、私たちは漢方薬の臭いにとても慣れているのでどうということもありませんが、まあ あまり嬉しい臭いはしません。
一口含むとにふわっと甘みが広がりますがそのあとにちょっとした苦味、ちょっとしたエグミ、好んで飲むような味ではないですが、ことさらに飲みにくいということもありません。
体のためと割り切れば毎日飲めないことはないか、ということで星三つになりました。
さっき飲んだので、多少パソコンのモニターも見やすいかなぁという感じがしますが。気のせいでしょうか。
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荊芥連翹湯 (けいがいれんぎょうとう) |
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★☆☆☆☆
この薬を飲んでいる客様から「ちょっとカレーの味がする薬ですね」というお話があったので、早速テイスティングしてみました。
確かに、煎じる前の生薬の香りはなんとなくカレー粉に似ています。
よくつくる漢方薬なのですが、カレーに似ているとは・・・・。言われて初めて気がつきました。煎液も黒っぽい黄色で、それもなんだかカレーっぽい。
そしてお味はというと。。。。。。苦い、とにかく苦い。カレーがどうこうなんて話を忘れてしまう程。
この薬は、温清飲に8つの生薬を足したもの。温清飲も苦いですが、それに輪をかけた苦さでお味の評価は★ひとつ。
基本的には、青年期の腺病体質(体力がなく、病気になりやすい)あるいは、解毒症体質(肝臓で解毒しきれず、毒が体中をめぐって症状を引き起こす)の人のいろいろな病気に使います。
具体的には皮膚病、蓄膿症などに使われることが多いようです。
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| ■ 桂枝加竜骨牡蠣湯 (けいしかりゅうこつぼれいとう) |
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★★★★★
シナモンとジンジャーのスパイシーな香りに、 甘草、大棗がほんのりと甘味を添えて美味!!
この薬のもつ鎮静作用もあいまって、はちみつを少し加えれば、 優雅なアフタヌーンティーといった趣き?
竜骨は大型哺乳類の骨の化石で、牡蠣はその名のごとく牡蠣の貝殻です。
両方とも炭酸カルシウム、リン酸カルシウムなどを含み鎮静する働きがあります。
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| ■ 葛根湯 (かっこんとう) |
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★★★★★
風邪薬としてよく知られていますが、とても応用範囲の広い薬です。
基本が桂枝湯なので、シナモン、ジンジャー、大棗、甘草がばっちりの相性。飲んだあと多少舌に残る苦味が大人の味。飲んだ後すぐに身体がぽかぽかあたたまってきて、頭がすっきりします。
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| ■ 抑肝散加陳皮半夏 (よっかんさんかちんぴはんげ) |
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★★★★☆
精神的に興奮した状態、不眠などに用いる薬です。味は薄く、ほんのりとした甘味があります。
多少 苦味・辛味があるので、 そういった刺激が苦手な人にとっては飲みにくいかもしれません。
そうでなければ、甘味だけのものよりかえって清涼感があって美味しいという人も・・・。
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| ■ 五積散 (ごしゃくさん) |
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★★★☆☆
身体の冷えや湿気が原因で起こる腰や関節の痛みなどに用いる薬です。
煎じている間、桂皮のよい香りがしていました。 色は薄く、飲みやすそうにみえますが、マグカップに入れて鼻先に持っていくとセロリのような香りがあります。
セリ科の植物から採るセンキュウ、シャクヤクの香りです。
他の生薬に比べてショウキョウがやや多めに入っているので、飲んだ後少し舌の上にしびれるような感覚が残ります。 個人的には飲みにくいと思いましたが、他のスタッフは甘すぎず苦すぎず飲みやすいと言っていました。
「美味しい。毎日でも飲みたい」と言う人もいます。
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| ■ 香蘇散 (こうそさん) |
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★★★★☆
豊臣秀吉の朝鮮派兵のとき、加藤清正は戦いで籠城しました。なれない土地で一所に篭り、気鬱の病にかかる将兵が多くでました。軍の医師は様々な薬を用意していましたが、もっとも多く使われたのがこの香蘇散だったそうです。気分がふさいだために起こる色々な病気を治す薬です。煎じているときの香りは、 トマトを熱したときの香りに似ています 良い香りというより、夕餉の支度の匂いのような・・・。 たぶん中に入っている紫蘇の葉の香りでしょう。味はこれといったくせがなく飲みやすいものです。
ショウキョウが入っているので、口の中に含むと少しピリピリとした感覚があります。風邪をひいたかもしれない!!というイヤーな予感がしたときに、即行でこの薬を飲むと効きます。
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| ■ 温清飲 (うんせいいん) |
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★☆☆☆☆
身体を温め血行を良くする四物湯。身体の良くない熱をさます清熱作用のある黄連解毒湯。
二つの処方を合わせたものが温清飲です。
月経不順、月経困難、更年期障害などの婦人病に、あるいは皮膚病に用いられます。
これぞ「ザ・漢方!」という味・色・匂い。とにかく苦い。美味しくない。 星ひとつでももったいないという人もいました。
煎液は暗〜〜い黄色です。基本になっている黄連解毒湯という処方は、黄連、黄柏、黄ゴン、山梔子という生薬でできています。黄連、黄柏、黄ゴンはその名のごとく黄色い生薬(しかも苦い)、山梔子というのはくちなしのことできんとんを鮮やかな黄色に仕上げるために使いますよね。
黄連解毒湯はびっくりするくらいあざやかな薬です。温清飲はそれに地黄という黒い生薬がはいっているので、暗〜〜い黄色になるわけです。
ですが、そんな温清飲でも、 抵抗なく飲める、きらいじゃない、なんて人も少なくないんです。
身体にあっているからなんですね。漢方薬はそういうところが本当に不思議です。 乾癬はこちら→
蕁麻疹はこちら→ |
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| ■ 柴胡加竜骨牡蠣湯 (さいこかりゅうこつぼれいとう) |
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★★★★☆
漢方の精神安定剤ともいうべき処方です。漢方の精神安定剤はこのほかにも色々とありますが、体質や状態によって使い分けます。この柴胡加竜骨牡蠣湯は、比較的体力があり便秘がちの人のための処方です。
便秘を軽減する大黄という生薬が含まれます。
今回は、大黄を抜いたものをつくってテイスティングしました(どうしても下痢が心配という人がいたので・・・)
煎じている間は桂皮の香りがかなり強く漂っていましたが、薄い黄色でほんのりとした甘味、後味がほとんど残らない淡い味です。
かなり飲みやすい、が、物足りなさもあり、四つ星です。
粉っぽいような香ばしいような香りがあり、どの生薬のものかと中に含まれる半夏(ハンゲ)という生薬をかじってみたところ、強烈なエグミで舌の根元にいつまでもチクチクと痛いくらいの刺激が残って閉口しました。
半夏の煎じ液は苦味もえぐみもない穏やかな味なのに・・・。
また、柴胡加竜骨牡蠣湯には、黄ゴンという生薬が入るものと入らないものがあるのですが、こちらは入らないほうです。黄ゴンや大黄がはいると多少 苦味、渋みが出てくるでしょうが、そちらはまたいずれテイスティングしてみるつもりです。
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| ■ 補中益気湯 (ほちゅうえっきとう) |
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★★★☆☆
薄い黄色でかなりの甘味があります。多少苦味もありますが、それほど癖もないので飲みやすいほうでしょう。
薬にしては物足りないくらいあっさりしている。お茶としては、苦味があって飲みにくいといったところでしょうか。
補中(中を補う)すなわち、消化機能の衰えを回復し、益気(気を益する)すなわち、体力をつけ元気にします。体力が無く、胃腸機能が落ちている人に用いますが、抗がん剤、放射線治療、抗生物質などの副作用を防止するために症状にあまりこだわらず用います。
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| ■ 立効散 (りっこうさん) |
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★★☆☆☆
抜歯後の疼痛や、歯痛の薬です。スタッフ一名が突然の歯痛を訴えたため、みんなで飲んでみようということになりました。書物には、「煎じた液を痛む歯にスプーンでかける」とか「口に含んでしばらくそのままにしておく」とあります。内服というより外用薬として用いるようなニュアンスです。
歯痛に効く漢方。どんな味なのか興味津々でしたが、一口含むとなるほど、これは効きそう。口のなかいっぱいに心地よいしびれが・・・。
この処方にはサイシンという生薬が入っています。今治水という歯痛の薬にも入っているとてもよい香りのする生薬です。このサイシンの煎じ液には局所麻酔作用があります。また、ショウマとリュウタンという生薬の苦味が
知覚を鈍らせる働きをします。
飲むと口の中にピリピリするしびれ感が広がって、味覚や感覚が一時的に鈍くなります。味は苦いので星ふたつですが、心地よいしびれ感がなんだか癖になりそう。今も心地よいシビレ感が体中にまわって、ほろよい気分で仕事してます。たった一口飲んだだけなのに。
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| ■ 十全大補湯 (じゅうぜんたいほとう) |
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★★★★★
大病、手術後、癌などの重大な病気のとき、衰弱した身体を改善する効果があるので知られます。食欲、気力、体力などが衰えてしまったとき、苦痛をやわらげるためにもこの薬を用います。
→簡単に言うと、あまりにも飲みやすい漢方薬だと効きそうな気がしない。
あまりにも苦かったり、渋かったりすると飲むのが辛い。その、ちょうどバランスがとれた味なので、漢方薬らしいのではないか・・・。というので、和漢堂スタッフによる評価が意外に高く五つ星とあいなりました。
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| ■ 安中散料 (あんちゅうさんりょう) |
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★★★★★
胃痛、胸やけ、吐き気など、胃腸の調子がよくないときの薬です。市販の「○○漢方胃腸薬」と名のついた胃腸薬には、この安中散をもとに作られたものも多いようです。
ここのところ冷たいものを飲みすぎたせいか胃が痛むので安中散料を飲んでみましたが、ほんわりとした甘味の他はこれといったクセのある味が無くとても飲みやすかったです。
飲んですぐに胃が軽くなったような気がしました。感謝の気持ちも込めて 五つ星。
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| ■ 当帰芍薬散 (とうきしゃくやくさん) |
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★★☆☆☆
女性のための漢方薬として良く知られています。
煎じた液は、淡い黄色で飲みやすそうに見えますが、においはかなりクセがあります。飲んでみると、甘味はほとんどなく、苦味と多少舌がびりびりとしびれる感じが残ります。漢方でも、かなりメジャーな処方で、たくさんの人が飲んでいるので楽勝、楽勝、というノリで飲んでみると、ウヘ〜〜〜〜私はダメ。この味。
苦味があって、匂いからしてウ〜〜と言う感じ。もう、二度と飲むことはないでしょう・・・。
でも、たった一人「スープみたいで全然OKです」と言いながら、おかわりを して飲んでいる人がいました。
ちなみに、二十代の男性スタッフです。「これで、ぼくも安産ですね」とよろこんでいました。変な奴。
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| ■ 小建中湯 (しょうけんちゅうとう) |
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★★★★☆
虚弱体質の人に用いる薬です。守備範囲が広く様々な症状に効きます。また、子供の夜泣きや虚弱体質の改善、おねしょにも良く使うため、飲みやすいようにコウイというアメが入って甘い味になっています。コウイは甘味料としてだけではなく、胃腸の冷えをとって調子を整えたり、滋養強壮の効果があります。中に入っている生姜が味のアクセントになって、甘くて飲みやすいのですが、薬らしさに欠けると言うことで四つ星です。
私は飲んだことがないのですが、関西ではポピュラーな「ひやしあめ」という飲み物に味が似ているようです。
ひやしあめは、麦芽糖などの数種類の糖分を溶かした水に生姜で香りづけをした夏のドリンクなんだそうです。
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| ■ 麦門冬湯 (ばくもんどうとう) |
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★★★★☆
咳や痰に使う薬です。粘膜を潤し不足している体液の分泌を促します。喉が乾燥して咳き込むときや、痰の水分が足りなくて外に出しにくいときに水分を補充して楽にします。ドライアイや皮膚のかさつきのある人もこの処方を飲むうちに潤ってくるようです。
コウベイという生薬が入っおり、これは実はうるち米です。そのため煎じ液も重湯のようなとろりとした感じになり、
薬の効き目がのどの辺りにとどまりやすくなっています。粉末の麦門冬湯を飲む場合も、ぬるま湯に溶かしてゆっくりのどにあてるように飲んだ方が効果的です。
また、バクモンドウという生薬を多く含みますが、この生薬が煎じるとき独特の土臭い香りを発し、飲みにくそうな印象があります。けれど実際に飲んでみると、苦味や癖は少なく、甘味のある飲みやすい薬です。
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