Want Pregnancy

妊娠したい

解説

1 年齢と妊娠の関係

妊娠しやすさは年齢によってどのくらい違いがあるのでしょう。
イギリス ウォーリック大学 ジェラルディーン ハートショーン教授による研究では次のような結果がでました。
この表は正常な排卵のある女性が排卵日のタイミングで性交して妊娠する確率を示しています。

  子供を作ろうとした期間
3ヶ月 6ヶ月 9ヶ月 12ヶ月 24ヶ月 36ヶ月
年齢 25歳 18% 15% 12% 10% 6% 3%
30歳 16% 13% 11% 9% 4% 2%
35歳 12% 9% 7% 6% 2% 1%
40歳 7% 5% 4% 3% 1% 0.5%

例えば25歳の女性の場合、3ヶ月間子供を作ろうとして次の4ヶ月目の排卵で妊娠した割合は18%(表の黄色の部分) というようにみていきます。

この表を見ていくと、妊娠の確率に関してさまざまな傾向を読み取ることが出来ます。
たとえば36ヶ月つまり3年間タイミングを合わせて子作りをすると、
25歳では全体の64%、30歳で55%、35歳で37%、40歳で20.5%が妊娠しています。
25歳という生理的にはとても妊娠しやすい年齢であっても3年間の子作りで妊娠したのは全体の64%です。

そのほか、30歳以降妊娠の確率は低くなっていくことや、はじめの3ヶ月で妊娠しなかった場合、それ以降妊娠の可能性は低くなっていくことなどが読み取れます。
この事実を 特に男性に悠長に構えている人が多いのでしっかりと受け止めて欲しいと思います。治療をすれば妊娠するだろうとタカをくくっているなら、不妊治療が女性にとってどんなに過酷なものかを前もって知っておく必要があるでしょう。
だからといって、なにも慌てて病院の治療をはじめろといっているのではありません。
やはり自然妊娠が一番良いし、女性の体にはその力があるのですから、その妊娠力を引き出すためにすぐにでも手を打ったほうがよいということです。

周囲で30歳~40歳代の人が出産をしていると「自分も大丈夫」と思いたくなりますが、数値を見る限り、妊娠するのは意外と難しく楽観視はしていられません。不妊症の定義は、「避妊をしていないのに2年以上にわたって妊娠に至れない状態」ですが、ただ様子をみているだけでは2年間はとてももったいないと思いませんか。
できるだけ卵子の質の低下を押さえ、ピークに近い妊娠力を保ち、自然妊娠をめざす
もし将来産婦人科で治療を受けることになっても、治療を長引かせないための土台作りをすることが大切なのです。