インド原産のなすは高温多湿を好んで成長する夏野菜です。
7世紀には日本でも食べられていました。
日本の風土にも合い各地で栽培され、南北に長い日本では地域により気候に適した固有の品種が栽培されています。
例えば、温暖な九州などでは晩成の長なす、夏の短い東北などでは早く収穫できる早生の丸なすや小なすなど、国内だけでも100種類以上にのぼります。
なすは90%以上が水分で、栄養価が少ないといわれながらも、夏野菜の特徴である身体を冷やす効果が高いためのぼせ、ほてり、高血圧の軽減に役立てられてきました。
近年では、なすの皮に含まれるポリフェノール【ナスニン】(ネーミングがいいですね)の効果が注目されています。
その色から想像がつくように、ブルーベリーと同様のアントシアニン色素で、抗酸化作用があります。
そのため悪玉コレステロールの酸化を防いで血管をきれいにし、動脈硬化予防効果があります。
また、活性酸素の発生を抑える作用が強く、ガン抑制効果があることもわかっています。
ナスニンは水に溶ける性質があるのでアク抜きの水さらしは短時間に。
味噌汁など、汁に溶けたナスニンごと食べる調理法もいいですね。
なすと相性がいいといえば油。
油で調理すると、渋みを感じにくくなり、甘味、旨みが増します。
スポンジ状の果肉が、油をたっぷり吸収するので、悪玉コレステロールを低下させるはたらきのある植物性油(オリーブオイル、キャノーラ油、胡麻油など)と組み合わせるのがおすすめです。