【豚肉の話】
気がつくと今年ももうすぐ終わりです。
来年の干支はイノシシ。
そのイノシシを家畜化したのが豚ですね。
今回は豚肉のお話です。
日本本土では、弥生時代の遺跡で豚の骨が確認されており、二千年以上前に養豚が行われていたようです。
ところが、奈良時代に仏教が国教化されると、殺生がタブーとされ肉食は禁止。
その後千年以上に渡り、豚肉が食卓に上ることはありませんでした。
その間、琉球王朝では養豚が続けられ、中国の影響を受けながら発展した豚肉料理が今に続いています。
沖縄料理といえば豚肉。
顔、血、内臓まで食べつくす豚肉料理のバリエーションは本土にはないものです。
「泣き声とひづめ以外は全部食べる」といわれますが、全体を食べることにより、コラーゲン、鉄分、リン、カリウムなどの成分を余すことなくとれます。
豚肉は、肌のハリや血管の柔軟性、関節のスムーズな働きを保つコラーゲンを多く含みます。
また、ビタミンB1が豊富です。
ストレスが多いと著しく減少するビタミンB1は現代人に不足しがちですが、ご飯やパンに含まれる糖質の分解を助ける働きをするため、ご飯をたくさん食べる日本人にとってなくてはならないものです。
いくらご飯をたくさん食べても、ビタミンB1が不足していればブドウ糖に分解することができません。
ですからブドウ糖を唯一のエネルギーとしている脳、神経、筋肉の働きに大きな影響を与えます。
一食食べ損なった程度の一時的な糖質不足でさえ疲労感や集中力低下といった影響が出てきますが、これが続くと慢性疲労や筋肉量の減少につながります。
朝起きた時にだるさが抜けない。
ちょっとした階段の昇り降りで息切れするといった症状は慢性的なビタミンB1不足から来ることも。。。。。。
ビタミンB1はアリシンという成分と一緒に食べると吸収率がグンと高くなる上、血液中に滞在する時間が長くなります。
玉ねぎ、ニンニク、ニラ、ネギなどネギの仲間の独特なにおいの元がアリシンです。豚肉とは味の相性も抜群ですね。
更にクエン酸を多く含むレモンやフルーツを一緒に食べると疲労回復の効果が上がります。