Cough / Phlegm

せき・たん

解説

2 肺気腫・慢性気管支炎の症状

肺気腫
肺を構成している肺胞が壊れてしまう病気で、息切れ、息苦しさ、咳といった症状が出ます。
根本的に治すには肺移植ということになりますが、ドナーの問題、拒絶反応、合併症など簡単に解決できないいくつもの壁があります。

肺気腫になる人の80%はタバコを吸っていた人だといわれています。
残念ながら発病した時点でタバコをやめても、肺はもとに戻ることはありません。

肺が正常に機能しなくなるので、病気の進行とともに、呼吸が苦しくなってきます。
ちょっと体を動かしただけで息切れして苦しいため、体を動かせなくなり、体力が落ち、他の病気にもかかりやすくなってしまいます。

呼吸困難がひどくなると、酸素ボンベから酸素を吸入して生活することになります。
漢方薬の服用により、体力や免疫力を保ち、心肺機能を高め、少しでも進行を遅らせるための対応をします。また、風邪を引いてのどや肺に炎症を起こすと呼吸困難がひどくなるので免疫力をつけることは大切です。

慢性気管支炎
最も多い原因はタバコです。次に多いのは子どもの頃から蓄膿症があった人。
大気汚染や職場の環境が原因になることもあります。
初期のうちは治せますが、病気の進行が進むと完治は難しくなります。

急性気管支炎の主な症状が咳ですが、慢性気管支炎では痰が特徴です。
毎朝、痰が出るようなことが長く続く人は、慢性気管支炎の可能性があります。
はじめは白い痰が出るくらいでそれほど気にしていない人も多いでしょう。
ですが、進行してくると、痰の量も増え、黄色っぽく色がつくようになります。
ひんぱんに息切れがするようになり、風邪をひくと治りにくく、高熱、呼吸困難などで重篤な状態になり、肺炎で亡くなる方も多いのです。