身体を温め血行を良くする四物湯。身体の良くない熱をさます清熱作用のある黄連解毒湯。
二つの処方を合わせたものが温清飲です。
月経不順、月経困難、更年期障害などの婦人病に、あるいは皮膚病に用いられます。
これぞ「ザ・漢方!」という味・色・匂い。とにかく苦い。美味しくない。 星ひとつでももったいないという人もいました。
煎液は暗~い黄色です。基本になっている黄連解毒湯という処方は、黄連、黄柏、黄ゴン、山梔子という生薬でできています。
黄連、黄柏、黄ゴンはその名のごとく黄色い生薬(しかも苦い)、山梔子というのはくちなしのことできんとんを鮮やかな黄色に仕上げるために使いますよね。
黄連解毒湯はびっくりするくらいあざやかな薬です。温清飲はそれに地黄という黒い生薬がはいっているので、暗~い黄色になるわけです。
ですが、そんな温清飲でも、 抵抗なく飲める、きらいじゃない、なんて人も少なくないんです。
身体にあっているからなんですね。漢方薬はそういうところが本当に不思議です。